倒産した三和ファイナンスからの過払金返還

倒産した消費者金融から過払金返還できるか~三和ファイナンスの例~

株式会社SFコーポレーション(旧三和ファイナンス、以下三和)は、2011年8月26日に東京地方裁判所より破産手続き開始決定を受けました。債権者に対する厳しい取立てにより借入金の返済を促してきましたが、その取立て行為の数々に重大な問題があり再三の警告を受けてきたにもかかわらず、根本的な解決をしなかったため破産という結果になりました。

最大の問題点は、債権者に対する過払い金総額の大きさです。(過払い金とは)借入金に対する必要以上の利息を債権者から回収する違法行為です。利息制限法による金利超過~出資法違反で罰則の対象となる金利までの、いわゆる「グレーゾーン金利」と呼ばれる利息帯を、利息制限法を無視して取立てる行為が社会的に問題視されるようになり、グレーゾーンの利息支払い分を過払い金として返還請求する動きが活発になりました。裁判による返還の判決も急増したことから、08年に貸金業法が成立し、グレーゾーン金利の回収だけでなく、違法な取り立て行為も罰則の対象となりました。

三和はそれまで法外な金利や言われのない理由で多額の返済金を取立てたり、完済したはずの借入金の返済を強要したり、それに応じないと家族や勤務先にまで脅しをかけるなど常識を逸した行為が問題となって営業停止処分を受け、過払金の返還を申し立てられていましたがこれを無視するような態度をとり続けました。しかし債権者からの返還請求が急増し、対応しきれなくなり破産に追い込まれました。現在も返還請求の訴訟が相次いでいます。

もし三和からの借入経験があれば、自分の返済が過払いだったか確認するためにも、三和に取引履歴の開示を求めてみると良いでしょう。引き直し計算を行い、過払金が発覚したら過払い金債権届け出をして返還請求を行うことができます。しかし三和は倒産した会社ですので、破産手続き中の配当率により全額返還することは難しいと言えます。また自分で手続きを行うのは難しいため専門家(弁護士・司法書士)への協力依頼をすれば弁護費用もかかります。多くの場合は交渉によって和解に至りますが、和解はこちらの希望より減額される可能性が高いです。請求や訴訟は十分考えた上で決めましょう。相談無料の弁護士事務所などを利用するのも良いと思います。(返還請求までの流れ)①【和解を求める場合】取引履歴開示→引き直し計算→履歴が正しいかチェック→過払い債権届け出→和解交渉→和解・合意書作成→過払い金返還  ②【訴訟に踏み切る場合】取引履歴開示→引き直し計算→履歴が正しいかチェック→訴訟提起→和解(和解できない場合はは判決)→過払い金返還

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